狼クン達のオリの中【完】

「ねぇ・・・。
まだそんなこと言ってるの?」




後ろから、いつになく低い薫の声が聞こえた。




「え?」




振り返ったあたしに。




「涼兄・・・。
何かしてくれた?」



「え?」



「クラスの女子から無視されてるの、涼兄が気づかないわけないじゃん。
同じクラスなんだし。
普通、好きな子だったら、何とかしようとするんじゃない?」



「え・・・」



「いい加減、ボクを見てよ。
ボクの気持ち、知ってるでしょ?」




真っすぐあたしを見る薫から、視線がはずせなかった。