狼クン達のオリの中【完】

「そんなの決まってんじゃんっ」


薫はぽってりとした唇を歪ませ、生意気そうな顔をあたしに向けた。





「心配だから」



「え?」





「あんたがまた、いじめられないか心配だったから。
それ以外に理由なんて、ないでしょ?」






あたしの腕をギュッと掴んで、斜めにあたしを振り返る薫の言葉にドキッとした。



真剣な眼差しが痛い。



つかまれた手首が熱い。






冷たくなっていた心に、あたたかさが染み渡る。