狼クン達のオリの中【完】

その日。


蘭ちゃんは、バイオリン教室。

西園寺くんは、家庭教師の日。




慌ただしく帰った二人の後、ゆっくり教室を出たあたしを藤本さん達が取り囲む。





「何?」


精一杯声を出すけど、小さい声にしかならない。




「話があるの」



藤本さんは、あたしを見てニヤッと笑う。



「ごめん。
急いでるから」


あたしは、藤本さん達の間を通りぬけようとした。




「聞こえないの?」



苛立ちを隠さない声と。

つかまれる腕。