狼クン達のオリの中【完】

「ちょっと待ってて・・・」


綾瀬涼は、水を滴らせながら立ち上がり、タオルを持ってきて、あたしにかぶせた。



「寒いよな?
すぐに部屋に連れて行ってやるから・・・」


ちょっと強引にあたしの頭をふき、あたしの体にタオルを巻きつける。



そして、あたしを抱き上げようとして、動きを止める。


「あれ?
君・・・」


そう言うなり、あたしに顔を寄せ。


おでこにおでこをくっつける。



「やっぱり。
熱いな。
風呂には入らず、すぐ寝ろ」


「え・・・」


「大丈夫だって。
体拭くの・・・手伝ってやるよ・・・」




口ではそう言っても、瞳がとっても優しくて。


あたしは、綾瀬涼から目を逸らした。







見ているだけでもいいなんて・・・・。


そんなの無理。





あたしは、綾瀬涼の腕の中―――…


――涙をこぼした。