あれ?

あたし横になってる?

この体勢?


疑問を感じたあたしを上から見下ろし、綾瀬涼は綺麗に笑った。


「オレがこうして、人口呼吸と心臓マッサージをしてやらなかったら・・・君、助からなかったかもね?」


「へ?」


「それとも・・・わざと?」


「じ・・・冗談!!
あたしは、鈴奈に突き飛ばされて・・」


そう言いつつ、体の異変に気づく。


「え・・・・え・・・?」


あたしの動揺とは裏腹に、綾瀬涼が涼しい顔のまま言う。


「さっき言っただろ?
人口呼吸と心臓マッサージしてやったって・・・」


「き・・きゃあ・・・」


あたしは、綾瀬涼の手を振り払った。


「い・・・いつまで触ってんのよー!!
バ・・・バカー!!」


体の前に手を交差して、自分で自分を抱きしめる。