「で?どう?キスくらいはしただろ?それともエッチとかしちゃった感じ?」


「エッチって……私とナツはそんな関係じゃないって」


あまりにも直球で質問攻めをするアヤに私は目を合わすことなく返事する。


だって、ひと夏限定だなんて、言い触らせることじゃないもん。


『ひと夏限定』なんて言えばカッコイイ風にも聞こえるけど、遊びみたいな関係だし。


特にアヤみたいなまっすぐなタイプは、そんなの嫌悪するに違いない。


私の答えにまだ納得してないのか、アヤの目線が痛い。


はあ、と溜息をついてアヤの方を見ると、少し釣り上がった瞼が細まり、ニヤリと笑った。


もう何日もずっと顔を付き合わせてるんだから分かる。また私が驚くようなことを思っているんだこの人は。