「全く、最近の高校生はエロガキだなあ。ヤダヤダ」


ナツははだけていたサマーニットのカーディガンを右肩の方だけ更に掴みはだけさせ、パタパタと扇ぐ。


カーディガンと黒のキャミソールの間から少し見える筋肉のついた肩が色っぽい。


「まさか狙ってやってンじゃないっスよね?どんだけアダルティなんスかもー」


カズは苦笑いというか、ナツ相手に照れ笑いをしながら言った。


ナツって同性から見てもやっぱり色っぽくてカッコイイんだ。気持ちは分かるよ。


私は二人のやり取りを見ながら三線の弦を弾く。


しかし、やっぱりナツみたいに綺麗な音は出なかった。


ベソ、と情けなく響く音は、中途半端な私に酷くお似合いの音。