【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−

「なんで私はお店に入っちゃダメだったの?」


「そりゃ、これはフユちゃんのお別れ会だからに決まってるで……ってあ!」


正直者だなカズは。水族館の時といい、思わずぽろっと言っちゃうんだろうな。そういうところが愛くるしい。


「お前ホンットにバカズだな!それはぽろっと言ったらダメなんじゃない?」


「ナツさんまで酷い!そのあだ名定着させないで下さいよね!」


ナツが苦笑いすると、カズは嘘泣きをしながら叫んだ。


「まあいっか。それじゃあ、宴会のスタートだよ!」


アヤはそんな姿を見ていたけれどふっと目を細めて笑い、そして手を二回叩いた。


集まってくれた皆が各々、拍手や指笛でそれに答えてくれる。ああ、賑やかだ。そして、とても温かい。