【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−

「もう……バッカじゃないの。それは隠しといてくれて良かったことでしょ」


「だよなー。下着だけで発情しちゃうなんて、俺もまだまだお子様かもな。はは」


ナツは恥ずかしさを隠すように、私の荷物だけを丁寧にボストンバッグに収める。


私の荷物は、お父さんが送って来たものと、こちらで買ったもの。


でも大半がこっちで買ったものやナツがくれたものばかりだ。


服も、靴も、タオルも、備品の小さなものも全てほとんど。


その全てが私にとって、ナツの分身な気がして、愛おしくなる。


それと同時に、サヨナラをするのが怖くなる。悲しくなる。


どんなに何を思っても、私は私の現実へと明日には戻っていく。それは変わらないことなのにね。