そして、ナツは私にこう囁いたんだ。


「そしたら、その時は……俺が再び、君をさらにい行くよ。誰に止められても、もうその時は離さない」


低すぎない、少し掠れたクセのある心地良い声。


星空みたいにピアスが瞬く、なのに中世的な整った顔。


私を引き寄せて離さないゴツゴツの掌と、筋肉質なバランスの良い小麦色の肌の体。


その全ての持ち主のナツが、私をまた甘ったるい微熱に侵すように、熱い口づけを送ってきた。


息もつけないような、激しくて、目の前が閃光に包まれるような、そんなロマンチックな口づけを。


唇を求め、内部の舌が、互いを感じ合う。


そんな口づけの中、私は、ナツの温もりと共に、沖縄の、夏の、少しだけしょっぱい優しい香りに包まれた。