暑いなぁ。 目を細める。 「いちについて…。」 同じ空の下で、誠も走り込んでいるのかな? 「よーい。」 だったら、頑張れる気がする。 大会同様のパンッという音が鳴り響く。 走るのが好き。 確かに足が速かったというのもあるけど。 誠に会わせてくれた。 『誠先輩!』 いつかの可愛い後輩のあたしの声が、頭の中に響いた。