「…雫」 『拓海……』 見つめ合う″雫″と″拓海″。 頬に感じる胸板と心臓の音。 背中に添えられた″拓海″の手… ここは″私″の部屋。 「俺は…お前が…」 『……拓海?…』 「…好きだ……」 『…………………』 「カーット」 監督の合図ですぐさま離れる私と翔。 心臓に悪い。 非常に心臓に悪い。 ドキドキする。 恋とかじゃなくで演技と素が違いすぎてドギマギするって意味で。 しかも私と翔は今の所演技以外の会話はない。 険悪。 非常に険悪。 ま、別にいーけどね。 …私も話す事ないし。