君は変人



二人にしかわからない何かしらの事情があって。でも、あたしにはそれはわからなくて。


言いたくないこと、がゲンにあっても当然だと思う。

だけど、たとえそれがあたしにはどうしようもできないことで役に立てないことだって、川さんや桜みたいな顔をゲンがかくれてしているのだとすれば、あたしは知りたいと思う。


だって、何もできなくたって、悲しいとき傍にいることはできるから。



「あたし…ゲンのとこ行ってくる!」


走り去ろうとしたら、桜に腕を強く掴まれる。

予想はしていたけど、かなり強い力で掴まれ目を丸くする。



「俺が…行く」

「なんでよ!」

「男は好きな女に格好悪いとこは見せたくない、と例の携帯小説が言っていた。
俺も多少は分からなくもない。
だから頼朝から話すまで、待っててくれないか?」