柳田君が指差した先には彼のロッカーがあり、それは手紙やらプレゼントやらで溢れかえっていた。








「あ…、あぁ。」





あたしにはあまりにも壮絶な光景で、この反応しかできなかった。





柳田君も困った顔をしていた。








「手伝おっか?…それ。」




柳田君は申し訳なさそうに頷いて、「お願いします」とだけ呟いた。






そして二人は両腕にたくさんのものを抱えながら教室に着いた。






教室にいた男子たちは「またかっ?!英介」とひやかしている。






「これ、全部持って帰るの?」




あたしはふと思った疑問を柳田君になげかけた。






「あ、うん。ここで捨てていくのはやっぱできないから…。」






「そうだよね。」






あたしはそれらを柳田君の席に置いた。