―――…時は過ぎて



いよいよ体育大会の日…。





「みんなぁぁ!調子はどうだ!」


あんたのせいで最悪です、近藤先生。



「ここまでみんなはたくさんの辛い練習も耐えてきたのだと思うっ!俺も若い頃は…―――」



と、どうでもいい先生の昔話を話し始めたので、みんなは席の近くの人たちと今日の作戦を考えていた。



…大丈夫。

普通に話す声の音量だったら、近藤先生の声に消されてしまうから…。





「―――薫ちゃん…」



でも転校してきた英介くんはそれがまだわからないらしく、小声で話してきた。



「今日、頑張ろうね!」



「うんっ!」



あたしはおもいっきり笑った。