―――英介くんは優しいな…。
かっこいいだけでなく、性格も完璧って…
「…最強じゃん。」
――――こんなあたしと付き合うのでいいのかな?
今日、一緒に帰ってみて感じた。
―――あたしの方がつりあってない気がするよ…
なんだか、自分に自信が持てない。
英介くんはこんなに優しくしてくれるのに、あたしは何もできていない。
―――このままじゃ、英介くんに申し訳ないし…、嫌われちゃうっ!
焦るようにあたしは足を速める。
『―――…俺に向けてくれる笑顔が好き』
ふと、さっきの言葉が蘇った。
――――あ…。
あたしは立ち止まった。
「…あたしの、笑顔―――」
英介くんの言葉を復唱する。

