薫がどうしても、っていうから話を聞くことにした。






薫が願うことだったら、俺は薫のために尽くしてやりたい。






そこら辺のファーストフード店に俺たち三人は入ることにした。






「…で、話って?」




席に座った後の沈黙を破ったのは悠太だった。





「あの…、その…。」






はっきりしない薫を俺は愛しいと思ってしまう。





―――…話はなんとなく、予想がついた。






昼休みにやけに薫と柳田の話で盛り上がっていたグループがあったから。





帰ってきた二人を見ても、なんだか様子が違うことにも気付いていた。







「…それがね、今日…―――。」





ゆっくり話す薫を俺と悠太はじっと見る。




きっと自分の気持ちに整理がつかないまま俺たちに話してくれているのかもしれない。






―――…はたして、俺が予想していることの内容なのだろうか。






その時、俺はどんな表情になってしまうのだろうか?




そんなことを恐れながらも俺は薫の話に耳を傾ける。