私も修ちゃんとこういうやり取りをするんだろうなと考えて。 一瞬頭をかすめた彼の顔を振り切るかのように首をフルフルと振った。 帰宅して着替えた父が席に着いて、3人の晩餐会が幕を開けた。 明日は挙式だからと、乾杯のグラス分だけビールを飲んだ後は 母とお茶を飲み、父だけ缶ビールを飲んでいる。 私の小さいころの話で盛り上がり、みんなで大笑いした。 片瀬 真央として過ごす最後の夜だと思うと、笑いながらも少し込み上げるものがあって 両親に気付かれないように、そっと目のふちを拭いた。