どうして涼はそんな事に気付くのだろう?
「真央の聞きたいこと、言いたいことはちゃんと言って?俺、ちゃんと答えるから」
ホントに聞いていいの?言いたいこと言っていいの?
「俺も真央に聞きたいことも言いたいこともあるし」
「何?」
涼が聞きたいこと?言いたいこと?
すごく気になって、思わず涼に問い掛けた。
「俺から先に聞いてもいい?」
「うん。どうぞ」
ドキドキする私とは違って、少し考えるように綺麗な手を顎に当てていた彼は
「答えたくなかったら言えないって言って」
「分かった」
「・・・真央は・・・」
言いにくいことなの?
呼吸を整えるように、ひとつ溜め息を付いた彼は
窓に広がるネオンが煌めく景色に視線を合わせながら言葉を発した。

