4本目の煙草に火を付けながら首を傾げる。
記憶が飛ぶほど飲んじゃいない。
だけど、年齢の話はさっきが初めてで・・・
「だから、俺は片瀬さんのファンだって言ったでしょ?」
佐々木さんはビールジョッキを持ちながら、優しく微笑んだ。
「え〜物好きが目の前にいる〜」
冗談だと思ってただけに、年齢をさらりと答えられると『もしかして?』と思ってしまう。
「もしかして、信じてなかった?」
「ってか信じろってほうが無理?」
「え〜〜何で?」
「いや、そんな物好きいないでしょ?」
「物好きって・・・彼氏いるんでしょ?」
「・・・いる」
佐々木さんは、煙草の煙を吐き出しながら「彼も物好きなんだ〜」と笑った。

