---次の週 『今週は木曜日以外難しい。来週は金曜日なら早く終われそうだけど大丈夫?』 『今のところは大丈夫。涼こそ大丈夫?』 自宅のベッドに座っていた私はメールを送信して溜め息を零す。 これ以上溺れちゃだめだ。 頭では分かってるのに、涼に会いたくて抱きしめられたくて。 正直不倫は涼が初めてではなく、学生の時に一度バイト先の男性と付き合ったことがあった。 その当時はきっと彼が好きだったんだと思う。 でも、涼のように溺れることはなかった。 きっとどこか冷めていたんだ。