出向前に抱かれてからは全く触れられていない体。
ホントならYESと答えるべきだろう。
「・・・ごめん、今日はホント疲れて」
申し訳ないという顔で俯くと、分かったと頷いた修ちゃんは私の自宅の方角へハンドルを切った。
ごめん・・・修ちゃん。
心の中で謝っていた。
涼とは10日に1回、仕事が終わってから終電までの短い時間をホテルで過ごす関係になっていた。
会うたびに真央と囁く声に心も体も溶かされて
涼と呼ぶと甘い口付けと優しい愛撫をくれる。
『絶対に誰にも隠すって決めた』
遊びでも奥さんでもこうして抱くの?
頭を過る疑問も、彼との時間の間は頭が真っ白になって考えられない。

