しっかり2人の間に桜ちゃんを迎え入れようと隙間をあけて待っている。



「ああやって待ってるみたいだし」



桜ちゃんは佐々木さんが指差す方向を見ると、少し顔を赤らめて「お役に立てるか分かりませんけど」と言いながら、自分のドリンクを持って2人の方へ移動した。


必然的に佐々木さんは桜ちゃんの座っていた場所に座る。


つまり私の隣ってことで。



伊藤君と上原部長と由紀ちゃんの3人がローテーションでカラオケを歌っているので、桜ちゃんと話していた私は彼女がいなくなると何もすることがなくて。



「歌わないんですか?」



佐々木さんが長い指で本を指す。