教室を出た時、廊下に冬夜がいた。
「なんで?」
思わず、思ったことを口に出してしまった。
「なんでって、そりゃ藍を待ってたからだよ。……荷物、持つよ」
私の荷物の入ったカバンを冬夜が持ってくれた。
「そんな、待たなくてもいいのに。それに、荷物重いでしょ?」
まさか、誰かが待ってくれていたとは、思わなかった。
しかも、荷物まで持ってくれるなんて。
「いいんだ。待つのはいつものことだし、気にするな」
「…ありがとう」
素直にお礼を言った。
待ってくれた挙げ句、荷物まで持ってくれる冬夜に少しだけ、心惹かれた。



