貴方が好きなの


下駄箱で靴を履きかえながら中川に聞いた。


「それにしても、いきなりどうしたの?」


これまでずっと一緒だったのに一緒に帰るなんて。


何かあったのかな?


「たまには、いいだろ?……そんな気分なんだ」


どんな気分?


中川と一緒に帰るために校門へと歩いていく。


「ふーん。翠ちゃんとなんかあったの?」


さりげなく聞いてみる。


結局自分が傷つくって分かってる。


「何にもない。………ただ「藍!!」


中川が続きを言おうとしたところで、誰かが校門の向こうから私を呼んだ。


誰かはその声で分かる。



冬夜だ。