「近づかないで!」 そう言っているにも関わらずどんどん近づいてくる。 「ひとりで行くから放っておいて!」 「放っておけるかよ。 ほら、おぶってやるから」 背を向けてしゃがみながら、私の手を取ろうとする。 「触らないで!」 そう言ってまた中川の手を払って、走って教室を出て行った。