赤い愉楽

2人は夕日が落ちてきた砂浜を後にする。


怜奈と奥田を乗せた黒塗りの外車が
駐車場をゆっくりと出ていく。


「少し疲れちゃった」


怜奈が気だるく口を開く。


ルームミラー越しに奥田は
怜奈の顔をちらっと見る。



「海なんて久しぶりだったから。
強い日差しを浴びて疲れちゃった。


そうそう。私の主人ってね。
男なのに日焼け止めを塗って


パラソルの下から出ないのよ。


日焼けすると皮膚がんになるぞってね!
何しに海に来たのか分からない…」