「主からお許しが出たんですね」

この間あたしが鈴見つけた人。

その人が手招きしてたから、あたしは小走りに近づいた。

「なぁに??」

「この間の続きです。獅兎に、鈴を差し上げてはくれませんか?」

女の人は声をひそめてそう言った。

鈴?あたしが??

「ん…」

よく分かんないけど、そうしたほうがいいならそうする。

「きっと獅兎も喜びます」

「うんっ!」

獅兎が喜んでくれることなら何でもするっ。

獅兎には内緒にしとこ~っと!

「何話したんだ?」

「何でもないよ?」

顔が明らかにニヤけてるあたしに獅兎は眉をひそめた。