まだ、時間があるし、もう一度眠ろうと顔を伏せた。 そのとき ガラッと音がした。 こんな夏休みの中、使うヤツなんているのか? ちょうど、オレのところからだと、死角になっていて相手が誰だか確かめられない。 誰なんだ……? 「ちょっと、補習なんじゃないの?」 「は?オレが補習のわけないだろ」 この声……… どこかで聞いたときのある声だ… あの女……? 相手は誰なんだ? なんとなく嫌な予感がして、気になり、本棚から相手を覗いた。