ドアを開けると、 葵は、目を真っ赤に腫らしながら、正座になっていた。 どうやら、やっと、泣き止んだらしい。 葵が泣くと、いてもたってもいられなくなるのは、 チビのときから、同じようだ。 コップを差し出すと、ジュースをじっと見つめてから飲みはじめた。 「落ち着いたか?」 「…うん、ありがと…」 しばらくすると、 「あのね、あたし、ホントは委員会じゃなかったんだ」 葵は、静かに話し始めた。