そして優しい嘘を言葉に

16時30分。

部活が無事終わり、私は先に涼のアパートへ来ていた。



合鍵でドアを開ける。

中はいつもと変わらない涼の部屋。



ホッとした。



鍵を掛けて中へ入ると、薄暗い部屋まで行き、思わずペタンと座ってしまった。



学校では無理矢理、思い出さないようにしていたけど……多分、気を張っていたんだと思う。



ここは、私が自分に戻れる場所。

改めて、そう思う。