そして優しい嘘を言葉に

いつも私の気持ちを一番に考えてくれる涼。

それは決して、なんでも言う事を聞いてくれると言うのではなく、私にとって何がいいかをちゃんと考えてくれているって事。



私は涼の大きな愛に包まれて、涼を愛おしいと思うようになって……初めて、自分の事より相手の事を大切に思う気持ちを知った気がする。



私が会いに来るのを、ずっと待っていたおばさん。

私の気持ちを考えて、気が付いても声を掛けずに……。




いつの間にか、校門が見える場所まで来ていた。