そして優しい嘘を言葉に

涼の眉間に一瞬、シワが寄った。



「俺、中学の時からずっと、美雪の事が好きだったんです」

涼の右手が、ギュッと我慢するように握り拳を作った。



「俺が卒業したら遠くへ行くんで、美雪、淋しがってくれて」

涼の左手が、右手の握り拳を押さえ付けるように、握り締めた。



章弘先輩……涼の事、挑発してる?

涼がヤキモチ妬きだって知っている先輩の言葉。



「美雪、淋しがり屋だから」

「章弘!」

先輩の言葉を遮るように、涼は大きな声で名前を呼んで、ハッとした。