『多分、俺はもうずっと前から自分がしている事について考えてました。一馬もナノハもそうだと思います』
最初は正しいと信じていた
でもそう思えなくなったのは自分達にも心があったから
『人間は弱いくせに一番近い人に頼るのをためらう。助けてくれる人は必ず居るのに』
修はまるで自分に言っているようだった
二人が見ている殿町も沢山の人がいる。色々なものを抱えながらみんな探しているのかもしれない
自分を愛してくれる唯一無二の存在を
『心や愛は目に見えないから難しい。でも信じてみます。あなたのような人が居るなら』
修はそう言って正義に笑いかけた
正義は胸がいっぱいで上手く言葉が出てこなかった
偉そうな事を言った以上、自分の一生をかけて証明していかなくてはいけない
『それなら俺は修君がまた生まれてきたいと思えるような世界にするよ。こんな俺でも少なからず何かを変える事が出来ると思うんだ』
小さな力でも、積み重ねれば大きな力になる
正義の言葉に修は一瞬固まった
何故ならば今まで分からなかった答えがそこにあったから
自分がまだこの世界にいる理由、
何を追い求め、何を探しているのかずっとずっと考えていた
もし生まれ変わるなら人間以外のものになりたいと思ってた
例えば石とか植物とか雲とか星とか。だって感情がないものは楽だから
でも本当は愛とか夢とか希望とか、そんな目に見えないものが欲しかった
生きていれば当たり前に手に入れる事が出来たはずなのに、何一つ手に入れられなかった
だから自ら命を絶つ時にこの世界を恨んだし、自分の運命を呪った
だけど死んでもなお、この場所に執着しているのは今でも欲しくてたまらないからだ
だからこそ、また生まれてきたいと思える世界に変えたかった
---------------今度は笑って生きられるように。



