Iの漂流戦士







だけど、大切な事に気付いても世の中はすぐには変わらない


今日の職員会議でもいじめや不登校が議題に上がった。生徒から無記名のアンケートを取ってもいじめの問題はなくならない


大人には分からない子供の世界は確かにある

これは教師をやってる上で永遠のテーマなのかもしれない





正義は今日の学校を終え、車が置いてある駐車場へと向かっていた

残っていた仕事をしていたらすっかり暗くなり、外はもう真っ暗だった


日中天気が良かったせいか、今日はやけに星が綺麗に見える






『お久しぶりです、星野さん』



突然暗闇の中から聞こえてきた声。慌てて振り向くとそこには高木功の姿が



『た、高木君?』



思わず正義は声が裏返ってしまった

高木功が何の用もなく自分を訪ねてくる訳がない




『随分待ちましたよ。星野さんなかなか来る気配がなかったので』



どうやら高木功は正義が来るのをずっと待っていたようだ

二人が顔を合わせるのは睦八代公園で言い争いをしたあれ以来



『高木君が俺を訪ねて来るなんて……ちょっとびっくりしたよ。色々恨まれてると思ったから』



“3人は君の寂しさを埋める為にここに居るんじゃない”


高木功にとって最も嫌な言葉を言ってしまったから



『恨んでますよ、色々と。でもあなたに用事が出来てしまったので』


『……………用事?』