『…………………気付けなくてごめん』
高木功が修に謝った
16年間の空白なんてないと思ってた。でも違う、気付けたかもしれない嘘や笑顔に気付けなかった
『功は悪くないよ。勿論簡単に言える事じゃなかったけど恥ずかしい気持ちもあったんだと思う。自分の環境だったり父親の事も。普通じゃないって事を誰かに言うのが恥ずかしかったんだ』
子供の価値は親で決まる
あの頃はそう思ってたから
『………………俺達、反対で生まれていたらどうなっていたかな?俺も兄さんと同じ事をしたと思う?』
『さぁな、でもお前は賢いから俺と同じ事はしなかったと思うよ』
もしかしたら他に方法はあったのかもしれない
だけど、修が背負ったものを高木功が背負うにはあまりに重すぎる
運命とは時に残酷だ
でも過ぎてしまえば、これで良かったのだと言い聞かせる事しか自分には出来ない
いつの間にか深い話になって、二人はコンクリートの上に腰を下ろしていた
思えば肩を並べて座る時間なんて最近はほとんどなかった
『ねぇ、兄さんにとって俺はどんな存在だった?』
高木功にとってこれが一番聞いてみたかった事で、一番怖い質問
それに対して修は迷わず答えた
『-----------------家族だよ』
何故か涙が出そうになった。だってそれは自分の望む以上の答えだったから



