殺されて当然の人間は山ほど居る。その一人に居た枝波 孝之。兄である修に苦痛を与えた人物は例え父親でも許さない
少し異常ともいえる高木功の修への執着
一馬が今日ここに呼び出した理由でもある
『これであなたの予定通りですか?功さん』
一馬はベンチに座る高木功をただ真っ直ぐ見つめていた
『……………予定通り?』
一馬に生まれた疑惑。確かに高木功は修との事も一年前の事件も隠してた訳じゃなかった
いつバレてもおかしくないし、漂流戦士の本が出た時に著者である高木功を調べて出版社の中には気付いていた人間もいたはず
-----------それなのに何故今だったのか。
本のブームもやや収まり、殺人鬼の感心も全盛期より薄れつつある
だからこそ、本人達は自分の過去と向き合い前に進むと決めた
それなのに何故、このタイミングだったのか。
一馬の答えは一つしかない
『世間から再び注目を浴びて、本のカリスマから悲劇の主人公へ。あなたの狙いはこれですよね?』
『……………』
高木功が一番嫌がってたのは風化する事。絶望、苦痛、孤独。自らこの現状を世の中に知らしめたのに世間はそれをすぐ忘れる



