Iの漂流戦士







中に入ると学校は静まり返っていて、物音一つしない


暫く歩いた後、ナノハはゆっくり上を見上げた



『あそこ。私が飛び降りた場所』


指差す方向は学校の屋上。しかし目的の場所はそこではないようだ


『別にどこでも良かったの。私が消えてなくなれるならどこでも』


言葉に詰まる正義を見て、ナノハは少し苦笑いをした


『ねぇ、先生って心から信頼出来る人は居る?』


この質問はきっと過去へと繋がる鍵。正義はシンプルに返答する



『居るよ』


共に悩み続けてきた倉木や、同じ学校の同僚達。そして愛の手のメンバー

信頼とは自分がしなければ得られないものだから



ナノハはその答えを聞いて、少し違う顔を見せた



『…………でも相手が同じ気持ちだとは限らない。信頼って“信じて頼る”と書くから』



急にナノハがこんな事を言い出す心中は分かっている。だからこそ、聞かなければならない




『………ナノハちゃんに信頼していた人は居たの?』


ナノハは何かを考えるように無言になった。そして、




『居たけど居なかった』




この意味はナノハがまだこの世界に居た時に遡る---------------

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