Iの漂流戦士










今まで人を憎んだ事は?


憎くて、悔しくて、苦しくて、こいつさえ居なければって思った事は?


傷ついて、傷つけられて、死んだ方が楽だと思った事は?


明日を生きる事よりも、明日死ぬ事に希望を感じた事はある?



-------何も言えなかった。だから言葉では救えない人間も居ると言われ、自分の“正義”(せいぎ)を疑ったりもした


そんな中、修が先ほどの言葉の続きを言う




『救えるのか?俺達を』



救える。救ってみせると堂々と言えたならこんなに遠回りはしなかった

だけど、簡単に答えを見つけられない正義だから言える事がある




『分からない。でも心を軽くする事は出来る』



きっと最終的に彼らを救うのは過去と決別する勇気を得た自分自身

その手助けをするのが正義に出来る事


修は暫く考えた後、一言呟いた




『---------そうか』



その顔は穏やかで、こんな顔を見たのは初めてだった



-----その時、正義の背後で人の気配を感じた


金色の髪をなびかせながら、ナノハが修を見つめていた



『…………修。あの人がもう一度2人で会いたいって。いつでも待ってるって。そう伝えてって言われたよ』


それは倉木が託した修への伝言


修は何も言わなかったが、その代わりニコリと笑ってみせた


きっとこれが答えなのだろう