【オフィスビル26階 屋上】
同時刻、殿(しんがり)の街も夕暮れに染まろうとしていた
その夕焼けに当たりながら、枝波修は自問自答する
--------後悔してる?
「してない」
---------やり残した事は?
「ない」
---------それなら未練は?
「………」
あの日、自ら命を断った日絶対にこんな世界は許さないって思ってた
だから殺人鬼になって変えようとしたし、今でも変わって欲しいと思ってる
人を裁かなくなってから、また自殺者も増えているし平気で人を傷つける連中は山ほどいる
だからこそ“殺人鬼”という存在が必要だし、それがある事によってこの問題は風化する事はない
“解決方法?なら聞くけどそれは何?”
“………人間だ”
何故星野正義という男はあんなにも真っ直ぐな答えをだすのだろうか?
修は決して殺人鬼という存在にこだわっている訳じゃない
一番中心にあるのはやっぱり、理不尽な世の中を変えたい気持ち
殺人鬼という名の戦士じゃなくてもそれが出来るのなら………
修はゆっくりと立ち上がり屋上から出た。そしてまた自問自答する
-------迷いはない?
「もうないよ」



