Iの漂流戦士






倉木が去った後ナノハはちょこんと座り、咲いている花を見つめた




『……ナノハちゃん何かあった?』


正義はその隣に座ると、ナノハの顔を覗き込んだ



『……………』


ナノハはうつ向き、なかなか話し出さない

2人の間に暫く無言が続いていた



『……俺に何か話があって会いに来たんでしょ?』



ナノハと過ごした時間は決して長くないけど、その感情を少しだけ読み取れるようになっていた




『……話しじゃないの』


ナノハは消えそうな声で呟いた



『………?』



『……先生に頼みたい事があって来た』


ナノハは泣きそうな顔で正義の服の袖を掴んだ

その手はわずかに震えているようだ




『頼みたい事?……何?』

ナノハがこんな事を言ってきたのは初めてだ


ナノハは言いづらそうに、正義の顔を見つめた





『一緒に行って欲しい場所があるの』




正義はその言葉を聞いて、ある場所が頭に浮かんだ


それはナノハが通っていた富江女子高等学校



“杉本先輩をたまに学校の周りで見た生徒が居て。それで成仏出来ずさ迷ってるって噂が…”




『いいよ。どこでも一緒に行ってあげる』


正義はナノハの頭を優しく撫でた




『有り難う。先生』