その声は父親に届いていないらしく、修の異様な空気にさえ気付かない
『はぁ…金はいくらあっても足りねーよ。あ、そうだ。お前に頼みたい事があるんだけど』
父親はそう言ってタバコを水の入ったペットボトルに捨てた
『お前になついてんだろ?金借りてこいよ。弟に』
-----ガシッ!!!!
その瞬間、修は父親の胸ぐらを掴んだ
『俺言わなかったけ?次、ふざけた事したら殺すって』
修の目は冗談ではなく、本気だ
そんな修を見て父親は焦る事もなく冷静にニヤリと笑った
『だからお前はいつまで経ってもガキなんだよ。人のせいにする事で自分を正当化してる』
この状況で何を言い出すのだろう?
修はさらに力を入れて、父親を睨みつけている
『弟の事だって会いに行ったのはお前だろ?お前がそんな事するから俺は金を借りようと思った訳』
『………は?』
父親は冷静に修の目を見て言った
『16年間無関係だったのに、お前がそれを壊したんだろ。だから今まで思い付かなかった案が生まれたんじゃねーか』



