高木功が誰にも言った事のない本音
それを聞いた修の反応は意外なものだった
『ふーん。お前偉いな』
高木功を見つめる瞳は兄そのもの
『………偉い?』
『うん。だって自分の事、ちゃんと理解出来てるじゃん』
こんな事を言われたのは初めてだった
きっと修にしか言えない言葉なのかもしれない
『……やっぱり兄さんは俺が思った通りの人だな』
高木功はクスリと笑い、なんだかとても嬉しそうだ
『なんだよ、それ』
ずっと前から兄という存在を知っていた高木功は、きっと自分なりに想像していたのかもしれない
『……俺ね、学校でも家でも多分無意識に違う自分を演じてるんだ』
『…………』
『みんな俺を優秀だと言うし期待もする。だから兄という存在を知った時、言い方は変だけどそこに黒い繋がりのようなものを感じたんだ』
-------------黒い繋がり。
その意味が修には分かるような気がした
2人の関係はきっと綺麗なものじゃない
複雑な糸が絡まり、色々な人を傷つけて生まれた関係
だからこそ、高木功は綺麗ではない繋がりが欲しかった
誰にも見せない裏側の自分と繋がってくれる黒い繋がりが欲しかったのかもしれない



