【殿町 駅前ターミナル】
完全に日が暮れて、街は街灯の明かりに照らされている
修はポケットから小銭を取り出した。所持金はわずか30円
あれから修は持っているお金で行ける所までの切符を買った
そして電車に乗り、たどり着いた場所は殿町
よくテレビで特集されていたり、街の名前はよく聞いていた
でも物欲がない上に人混みが嫌いな修は、今まで一度もこの街に来た事がなかった
やっぱり噂通り人が多くて、少し息苦しい
でも所持金はないし、もうどこにも行けない
知り合いも居なければ、知っている店もない
本当にただ漂流して、流れ着いてきた気分
周りを見ると、自分と同じ歳くらいの人を発見した
修はとりあえず、その人の後を歩いてみた
どこに行くのかなんて分からない
だけど不思議と不安や恐怖はなかった
暫く歩いて着いた場所は、商店街通り
そこにはお祭りかと思う程、人が溢れていた
しかもほぼ全員が子供で、明らかに未成年
『あれ?君一人?』
『見たことないね。もしかして新人さん?』
修はすぐに知らない誰かに話しかけられた



