Iの漂流戦士







『……前に僕は修さんに言った事があるんです。はっきり言ってあげないと、倉木さんは一生後悔し続けるって』


『……………』


『そしたら修さんは“言った所で何かが変わる訳じゃない。いつか俺が殺人鬼じゃなくなったら言うよ”と言いました』



その時の一馬は修の本当の気持ちなど分からなかった


“はっきり言ってあげないと”

そう一馬が言ったのは修にとって倉木は迷惑な存在なのではないかと思ったから


だけど、本当の胸の内は違う


今の一馬ならあの時言った修の本心が分かる



『修さんが殺人鬼じゃなくなった時、あなたに言いたい事は何だと思いますか?』


『…………』


倉木はずっと無言のまま


そんな事分かる訳がない


修は自分を恨んでいる、憎んでいる

そう一年間思い続けてきたのだから


そんな倉木の気持ちを分かった上で、一馬が決定的な一言を言った



『あなたに対して修さんが恨みなど言うはずがないでしょう?』


その言葉を聞いた瞬間、倉木の瞳から一筋の涙が溢れた