『修さんが言ったあの言葉は紛れもない本心です』
あの言葉とは修が屋上で倉木に言った台詞(せりふ)
“俺があんたを信用していなかった。頼っていいと言われても、そうしなかった”
“だから先生のせいじゃない”
『あの言葉の意味がまだ理解出来ないんですか?』
一馬は冷たく言い放った
修の気持ち、修の本心
一番近くで見てきたからこそ、それが痛いほど良く分かる
『………修が俺のせいじゃないと言ったのはあいつの優しさだ。』
『…………』
『1年前、俺がちゃんと修と向き合ってたらあいつは死なずに済んだかもしれない』
倉木は拳を固く握った
それを見た一馬は今まで見てきた修の姿を思い出していた
修と過ごしてきた日々の中で、確かに倉木の存在は大きかった
でも修は一度も倉木を悪く言ったり、恨んだりしていると言った事はない
『だからあなたはいつまで経っても同じものしか見えてこないんですよ』
本当は修が居ない場所で、倉木に対してこんな事は言いたくない
でも誰かが手を差しのべ、変わる必要があるのは倉木も同じだった



