Iの漂流戦士






正義を不審がって嘘をついている可能性もあるが、その子は本当に知らないようだった



『私1年なんで、先輩の名前とかあまり詳しくなくて…』


戸惑っている様子に、正義が慌てて手を振った



『ううん、大丈夫。ごめんね。急に声かけたりして』


正義の誠実な態度に、その子の不信感は消えたようだ


『いえ、それじゃぁ…』


ペコリと頭を下げ、その子は歩き出した


はぁ……とため息をこぼし、再び正義は門の方に目を向ける

------------とその時。



『………あ!』



その女子生徒がいきなり声を出しクルッと正義の方を見た



『もしかして…ナノハって杉本先輩の事ですか?』



(杉本…先輩?)


考えてみれば、正義はナノハの名字は知らない

だけどその子の中で何かナノハと結び付くものがあった証拠だ



『その杉本先輩って……?』


恐る恐る聞くと、その子は言いづらそうな顔をした



『私も入学してから聞いた話なんで、本当かどうかは知らないですけど…』



『うん、大丈夫だよ』



『杉本先輩の呪いがこの学校にはあるんです』