いつも必要以上に功と会話をしない一馬だが、今日は少し違った
それを察したのか高木功の言葉も刺々しい
『あるよ。倉木さんに言えば必然的に“あの人”に伝わる。それを知った時どんな顔をするのかなぁって思って』
クスクスと笑う高木功を呆れた顔で一馬は見ていた
そしてカチカチッと管理人ページを開き、現在ログインしている住人のIDを調べる
確かにそこには、倉木のパソコンのIDがあった
『……そんなに嫌いですか?あの人の事』
“あの人”と聞いて高木功の脳裏に一人の人物が浮かぶ
『嫌いだよ。兄さんもナノハちゃんもあの人のせいで迷ってる。……一馬お前もそうだろ?』
あの人とは、星野正義
一馬は少し沈黙になり、パソコンの画面を閉じた
『…どうでしょうね。本当にそうなら、わざわざ今回のターゲットを星野さんに近い人物にはしなかったと思いますけど』
今回のターゲットを決めたのは紛れもない一馬
年齢や経緯から言って、一馬本人が行く予定だったが急遽それは修が行く事に決まっている
『そうかな?俺にはわざと一馬があの先生に近い人物を選んだと思ってるんだけど』
『…………』
高木功は一馬の思惑に気付いていた
だからこそ引っ掻き回して、グチャグチャにする必要がある
『試してるんだろ?あの人がどんな判断をするのか』



