甘かった
口先だけで“止める、救う”と言ってたって何も変わらない
話し合いで解決出来ない事が世の中にはあって、
生と死の狭間(はざま)でもがいている人間が居る
殺したい程憎くて、
この人さえ居なければ生きていけるのにと、悩んでいる人間が居る
そう思ってしまう程、心を傷つけられた人間の気持ちは正義には分からないだろう
“助けてあげる”
“話しを聞いてあげる”
そんな言葉では…
いや、言葉だけでは救えない事がある事を正義は痛い程、痛感していた
『分かっただろ?言葉では救えない人間も居るんだよ。俺達もそいつらと一緒だ。言葉なんかじゃ救われない、そんな事で救われてたまるかよ』
修は少しだけ寂しそうな顔を見せた
正義は修の最後の一言で、修やナノハ、そして一馬にも言葉では救えない傷がある事が分かった
“私が殺人鬼になったんじゃない。この世界が私を殺人鬼にしたの”
“ここで全てを話しても、あなたはまだ受け入れられない。僕達にもあなたにもまだ時間が必要だと思います。”
ナノハや一馬の言葉が頭をよぎる
正義は声を振り絞った
『……君が殺人鬼になった理由は何?』
あの日、返ってくる事がなかった質問
修は暫く考えた後、静かに口を開いた
『あんたはもう知ってるはずだよ』
その言葉を言い残して、枝波修は姿を消した
少しずつ明らかになっていく謎
しかし正義は迷っていた
その謎を追うべきなのか、それとも----------
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