Iの漂流戦士






正義はゴクンと息を飲んだ

見た目は普通の少年だが、なんとも言えない威圧感が漂っていたから




『枝波…修君だよね…?俺の名前は……』


正義は心を落ち着かせ、話そうとしたが先に話し始めたのは修だった



『私立北徳春高校 2年1組の担任で名前は星野正義。年齢は32歳、独身。
教師以外に未成年を対象にしたボランティア団体、愛の手に所属していて、殺人鬼について密かに調べている。そして今夜の殺人を止める為に赤磐市に訪れた。他に説明したい事は?』



修は淡々と正義について話し始めた

正義は完全に修のペースに飲まれそうになっていた


修が正義について詳しくてもなんの不思議もない


正義は今まで修の周りに居る人間に接触して来たし、

修は高木功の兄。一筋縄ではいかない事は承知していた


それに修は決して深入りはしないが、周りの状況を冷静に観察する性格だった

高木功、一馬、ナノハとはまた違った人間性



『…それを知ってて俺の前に現れてくれたって事は止めてくれるの?』


普通ならば、犯行を阻止しようとする人間の前に現れたりしない



『止める価値があるなら、ね』


仮面の下の表情はなに一つ分からない

でも仮面を被っていなかったら、
ニヤリと笑う修の姿が正義の目に映っていただろう